C×C(シー・バイ・シー) 作曲家が作曲家を訪ねる旅 vol.5
夏田昌和×アルノルト・シェーンベルク[生誕150年]
不朽の名作と未来の名作の邂逅!
気鋭の作曲家が、過去の偉大な作曲家と向き合う旅
★14:40より、夏田昌和と沼野雄司(音楽学者)によるプレトークを開催予定
- 日時 2024/1/13(土)15:00 開演(14:30 開場)
- 会場 小ホール
- 料金 【全席指定】 一般:4,000円 学生:2,000円(24歳以下/枚数限定)
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KAme
先行 2023/10/7(土) - 一般発売 2023/10/8(日)
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お問い
合わせ 神奈川県民ホール 045-662-5901(代表)
C×C 作曲家が作曲家を訪ねる旅 について
現代と過去、2人の作曲家に焦点を当てる室内楽シリーズの第5弾!
2021年度からスタートした 「C×C(シー・バイ・シー)」 は、気鋭の作曲家(Composer)が、過去の偉大な作曲家(Composer)と向き合うことで過去、現在、未来を一つにつなぐコンサート・シリーズです。
シリーズVol.5では、西洋音楽の伝統に立脚しつつ、独自の視点と技法で新しい音楽を創造し続ける夏田昌和が、ドイツ・ロマン派を始点としながら十二音技法によって音楽史に革命をもたらしたシェーンベルクと対峙します。伝統を踏まえた上で、更にその先にある音楽の可能性を探り、未来へと繋ぐ精神は2人に共通するものと言えます。夏田は同じ編成による作品や声楽を含む作品を並べることで、作品の対比を明確にし、作曲時期についても網羅的にプログラミングすることで、2人の作曲家の創作軌跡をたどります。
演奏家には多方面で活躍する気鋭の演奏家が集結し、至高のアンサンブルをお届けします。
無調から微分音への道程
2024年に生誕150年を迎えるアルノルト・シェーンベルクといえば、無調から十二音技法に至るあたらしい響きを開拓して、20世紀音楽の扉をひらいた作曲家である。その影響力が現在にいたるまで圧倒的であることはご存知の通り。しかし、彼がその生涯において、どうしてもたどりつけなかった地点がある。それは平均律を超えた地点で震える、微細な音響の世界だ。
そして1968年生れの夏田昌和は、むしろそこから出発する作曲家である。微分音が幾重にも綾をなし、さまざまな音色をきらめかせる彼の音楽は、シェーンベルクの歩みをさらに先に進めようとするものに他ならない。2人の開拓者の音楽が交錯するとき、音楽史は更新されるだろう。
沼野雄司(音楽学者/県民ホール・音楽堂 芸術参与)
プログラム/プロフィール
プログラム
夏田昌和
●波 ~壇ノ浦(1997)
●エレジー(2022)
●美しい夕暮れ (2023/新編成版初演)
●春鶯(2013/フルート+プリレコーディング・フルート版初演)
●新作(神奈川県民ホール委嘱作品・初演)
A.シェーンベルク
●組曲 op.25(1921-23)
●幻想曲 op.47(1949)
●弦楽四重奏曲第2番 op.10(1907-08)より 第3楽章「連祷」
●ナポレオンへの頌歌 op.41(1942)
プロフィール
【指揮・監修/作曲家】夏田 昌和 NATSUDA Masakazu, Composer
©Satoshi Aoyagi
1968年東京生まれ。東京藝術大学大学院修了後、パリ国立高等音楽院にて作曲と指揮を学び、審査員全員一致の首席一等賞を得て同院作曲科を卒業。作曲を野田暉行、永冨正之、近藤譲、Gérard Grisey、指揮を秋山和慶、Jean-Sébastien Béreauの各氏に師事。芥川作曲賞や出光音楽賞をはじめ作曲と指揮の両分野で受賞や入賞、入選多数。フランス文化省やサントリー芸術財団など数多くの公的機関や演奏団体、ソリストより委嘱を受けて書かれた作品は、国内外の音楽祭や演奏会にて紹介されている。指揮者としては海外現代作品の紹介、邦人作品の初演やCD録音に数多く携わってきた。日仏現代音楽協会の設立に参画し、様々な演奏会や教育・啓蒙プログラムを企画・運営している。2021年には第6回両国アートフェスティバルの芸術監督として3種6公演を成功に導いた。
www.artandmedia.com/artists/masakazu-natsuda/
【作曲家】アルノルト・シェーンベルク Arnold Schönberg, Composer
ユダヤ人の両親のもとウィーンに生まれる。弟子であるウェーベルン、ベルクらと共に無調の世界を開拓。ピアノのための《組曲op.25》において「12音技法」と呼ばれる音楽語法を創案し、第二次世界大戦後の現代音楽に革命をもたらした。主な作品に《浄められた夜》《グレの歌》《ペレアスとメリザンド》《月に憑かれたピエロ》《モーゼとアロン》《ワルシャワからの生き残り》などがある。
出演アーティスト
【フルート】丁 仁愛 JEONG Inae, Flute
東京生まれ。東京藝術大学器楽科卒業。2018 年木ノ脇道元プロデュース演奏会「若手プレーヤー達と。」出演。2019年東京藝術大学主催“Tokyo Independent”絵画出展。その他、21 世紀音楽の会、神奈川県民ホール主催C×C シリーズ、作曲家・川島素晴氏主催WORKシリーズ、神奈川県民ホール主催シンポジウム&コンサート「一柳慧とは何者か。」などの演奏会への出演、自主公演Ensemble Triptychシリーズの開催、高尾599ミュージアムドームシアター上映作品の楽曲制作やレコーディングなど。現在も都内を中心に演奏、作曲、編曲、詩作、描画などを行う。現代奏造Tokyoメンバー。https://inaejeong.amebaownd.com
Twitter: @inaecantabile / Youtube: youtube.com/@FlutistINAE
【ヴァイオリン】石上 真由子 ISHIGAMI Mayuko, Violin
©︎Takafumi Ueno
日本音楽コンクール等、国内外で受賞多数。題名のない音楽会、NHKクラシック音楽館等メディア出演多数。東響、東京都響、読響、日本フィル、京響、仙台フィル、大響、大阪フィル、関西フィル、ブラショフ国立響など、内外で多数のオーケストラと共演。長岡京室内アンサンブル、アンサンブル九条山メンバー。Ensemble Amoibe主宰。Music Dialogue、CHANEL 室内楽、おんかつアーティスト。京都市芸術新人賞、音楽クリティック・クラブ賞、大阪文化祭賞、青山音楽賞、藤堂音楽賞受賞。日本コロムビア、ALTUSよりCD好評発売中。www.mayukoishigami.com
Twitter @MayukoIshigami / Instagram @mayukoishigamiviolin
Facebook https://www.facebook.com/IshigamiMayuko/
【ヴァイオリン】河村 絢音 KAWAMURA Ayane, Violin
2015年桐朋女子高等学校音楽科を卒業後、渡仏。パリ国立高等音楽院第一(学士)課程を飛び級で卒業し、仏国家演奏家資格DNSPMを取得。フランス政府給費留学、文化庁新進芸術家海外研修等の助成を受け、同音楽院第二(修士)課程、第三課程アーティスト・ディプロム現代音楽演奏科、フランクフルト音楽大学大学院修士課程を修了。2022年に完全帰国し、現在東京藝術大学大学院音楽研究科博士後期課程に在籍。これまでに欧州の主要なフェスティヴァルで演奏する他、パリ管弦楽団、アンサンブル・アンテルコンタンポランでの賛助出演、電子音響との演奏、多数の初演に携わる。「河村絢音による現代ヴァイオリン作品研究シリーズ」や「kasane(かさね)」を主催し、サントリー芸術財団佐治敬三賞推薦コンサートや神奈川県立音楽堂主催「新しい視点」に抜擢されるなど、精力的に活動している。https://www.ayanekawamura.com/
【ヴィオラ】甲斐 史子 KAI Fumiko, Viola
桐朋学園音楽大学卒業。同大学研究科修了。江藤俊哉ヴァイオリンコンクール第1位入賞、現代音楽演奏コンクール〈競楽Ⅴ〉第1位入賞、第12回朝日現代音楽賞受賞、2003年度青山バロックザール賞受賞、ドイツ・ダルムシュタットにて、クライニヒシュタイナー賞受賞、アンサンブル・ノマドメンバーとして、第2回佐治敬三賞受賞。オランダ「ガウデアムス」、ベネズエラ・フランス「フェスティバル・アテンポ」イギリス「ハダース・フィールド」メキシコ「グアナファト音楽祭」等、国内外の音楽祭に出演。数々の初演、録音を行っている。ジパングレーベルより3枚のCDをリリース。コジマ録音よりリリース「アイヴス:ヴァイオリンとピアノのための4つのソナタ」が第75回文化庁芸術祭レコード部門優秀賞受賞。神奈川県立弥栄高等学校、東京藝術大学(ソルフェージュ科)非常勤講師。
【チェロ】西谷 牧人 NISHIYA Makito, Cello
奈良県出身。東京藝術大学、同大学院、米国インディアナ大学を修了。これまでに河野文昭、堤剛、ヤーノシュ・シュタルケルの各氏に師事。兵庫芸術文化センター管弦楽団の創設メンバーを経て、2008〜2019年まで東京交響楽団首席チェロ奏者を務める傍ら、東京藝術大学非常勤講師として後進の指導にもあたる。2013年度青山音楽賞受賞。これまでに、オーケストラの他に大谷康子弦楽四重奏団、小松亮太タンゴ楽団、霧島国際音楽祭、硬派弦楽アンサンブル「石田組」、三浦一馬東京グランドソロイスツ、テレビ朝日「題名のない音楽会」などに出演、多岐にわたる演奏活動を行なっている。2015年、ヴァイオリン奏者清水泰明氏と自作自演弦楽ユニット「清水西谷」を結成し、アルバム「KODO」「TRIO」をリリース。現在はバッハから現代音楽、ジャズ、タンゴ、ポップス、自作自演までジャンルを超えた演奏活動を展開する傍ら、愛知県立芸術大学非常勤講師も務めている。2022年、ソロアルバム「STORY」をリリース。
【ピアノ】須藤 千晴 SUDO Chiharu, Piano
東京藝術大学音楽学部器楽科卒業。ドイツ政府給費留学生としてドイツ国立ベルリン音楽大学に留学、最高点を得て卒業。藝大在学中アリアドネ・ムジカ賞を受賞し奏楽堂モーニングコンサートに出演。ジーナバックアウワー国際ピアノコンペティション、ザイラー国際 ピアノコンクール、ベルリンピアノコンクール、ASTI 国際音楽コ ンクールなど多くの国際コンクールにて上位入賞。ドイツ・ライプ ツィヒにおいてリサイタル、ベルリンにおいて「フランス音楽の夕べ」「20 世紀ソナタシリーズ」などに出演。2007 年 CHANEL Pygmalion Days アーティスト。これまで、ラ・フォル・ジュルネ・ オ・ジャポン、東京・春・音楽祭、室内楽奏者として宮崎国際音楽祭などに出演。これまでにソロアルバムを3枚、チェロとのデュオアルバムを1枚リリースしている。2014 ~15 年ベーゼンドルファー東京サロンにて自身のプロデュースによるシェーンベルクピアノソロ作品全曲シリーズ全4 回を開催し好評を博した。近年は作曲活動も開始しジャンルレスなプログラミングによるコンサートも行う。2017 年よりヤマハ銀座スタジオにて日本のトップアーティストをゲストに迎えるプロデュースシリーズ「フライデーナイトスペシャル」を開催中。
【ピアノ】秋山 友貴 AKIYAMA Tomoki, Piano
©Mai Toyama
東京藝術大学音楽学部作曲科を経て、同大学院修士課程作曲専攻を修了、大学院アカンサス音楽賞を受賞。2019年より渡仏しパリ国立高等音楽院ピアノ伴奏科修士課程を修了、現在同音楽院指揮科及びオンド・マルトノ科伴奏助手を務める。幅広い編成にわたる作編曲作品は国内外で演奏されており、またピアニストとしてもソロ、伴奏、室内楽等さまざまな分野で活動、特に同時代音楽の演奏に積極的に取り組んでおり、多くの作曲家から高い評価を得ている。これまでに作曲を田渕浩二、野平一郎、ピアノを杉谷昭子、長尾洋史、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ、大津由美、ミカエル・レヴィナス各氏に師事。AKIYAMA Quartet、Ensemble Toneseekメンバー。
【ソプラノ】工藤 あかね KUDO Akane, Soprano
©Jun'ichi Ishizuka
東京藝術大学卒業。サントリー芸術財団「サマーフェスティバル」「Tokyo experimental festival」「Tête à Tête The Opera Festival(ロンドン)」「ダ・ヴィンチ音楽祭 in 川口」「草津夏期国際アカデミー&フェスティバル」などに古楽からオペラ、現代音楽に至る作品で出演。2023年は「MFJ音楽祭」(ニューヨーク)に招かれ講演を行い、演奏会にも出演した。数多くの新作初演を手がける一方、シュルホフ、ウルマン、ヴィエルヌらの演奏機会の希少な佳曲や、サティ「ソクラテス」、シェーンベルク「架空庭園の書」、「グレの歌」(第一部全曲)、メシアン「ハラウィ」なども手がける。シェーンベルク/シュタイン編「月に憑かれたピエロ」の世界初録音がレコード芸術にて特選盤。第1回一柳慧コンテンポラリー賞。ヒロイン役を歌ったレロイ作曲のオペラ「THE 鍵 KEY」が佐治敬三賞。
【バリトン】松平 敬 MATSUDAIRA Takashi, Baritone
©Lasp Inc.
東京藝術大学卒業、同大学院修了。現代声楽曲のスペシャリストとして、湯浅譲二、松平頼暁、高橋悠治、池辺晋一郎、西村朗など150曲以上の作品を初演、クセナキス、シュトックハウゼンなど、演奏至難な作品の日本初演も行う。これまでサントリーホール・サマーフェスティバル、新国立劇場、国立劇場、コンポージアム(東京オペラシティ財団)、Just Composed(横浜みなとみらいホール)などに出演。CD録音においても、一人の声の多重録音を駆使した『MONO=POLI』(平成22年度文化庁芸術祭レコード部門優秀賞)など3枚のアルバムを発表。チューバの橋本晋哉氏とのユニット「低音デュオ」名義でも2枚のCDをリリース。2019年には、シュトックハウゼンのほぼ全作品を網羅した著書『シュトックハウゼンのすべて』を出版。第32、34回ミュージック・ペンクラブ音楽賞受賞。現在、聖徳大学、文教大学、武蔵野美術大学の各非常勤講師。
【エレクトロニクス】有馬 純寿 ARIMA Sumihisa, Electronics
©Hiroyuki Matsukage
エレクトロニクスやコンピュータを用いた音響表現を中心に、現代音楽、即興演奏などジャンルを横断する活動を展開。これまでに数多くの演奏会で電子音響の演奏や音響技術を手がけ高い評価を得ている。2012年より国内外の現代音楽シーンで活躍する演奏家たちと現代音楽アンサンブル「東京現音計画」をスタートする。第63回芸術選奨文部科学大臣新人賞芸術振興部門受賞のほか、秋吉台国際芸術村「ペルセポリス」ソリスト、東京現音計画、東京シンフォニエッタのメンバーとして、サントリー芸術財団佐治敬三賞をこれまで複数回受賞している。国内外の実験的音楽家や即興演奏家とのセッションや、美術家とのコラボレーションも多い。現在、東京音楽大学准教授、帝塚山学院大学、京都市立芸術大学非常勤講師。
チケット
チケット発売日 |
KAme先行(かながわメンバーズWEB先行販売): 2023/10/7(土) ~2023/10/7(土) 一般:2023/10/8(日) |
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チケット料金 |
【全席指定】 一般:4,000円 学生:2,000円(24歳以下/枚数限定)
※就学前のお子様はご入場いただけません。 ※車イス・補助犬をお連れでご来場の方は、事前にチケットかながわまでお問合せ・ご予約ください。 ※学生券はチケットかながわのみで取扱い。 ※やむを得ない事情により内容、出演者等が変更になる場合がございます。 ※演奏中はご入場いただけません。開演時間に遅れた場合は、案内係の指示に従ってください。 |
チケット取扱い
チケットかながわ | |
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プレイガイド情報 |
●チケットかながわ 窓口:神奈川県民ホール(10:00-18:00) KAAT神奈川芸術劇場(10:00-18:00) 神奈川県立音楽堂(13:00-17:00/月曜休)
●イープラス https://eplus.jp |
主催 | 神奈川県民ホール[指定管理者:公益財団法人神奈川芸術文化財団] |
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助成 |
文化庁文化芸術振興補助金(舞台芸術等総合支援事業)独立行政法人日本芸術文化振興会
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【託児サービス】
場所:県民ホール6F小会議室 託児料¥2,000
イベント託児マザーズ
電話:0120-788-222(平日10:00~12:00/13:00~17:00 公演1週間前までに要事前予約)